貯金なし・年金なし…72歳現役トラック運転手が語った老後の現実

老後資金・年金

お疲れ様です。ギガ子です。

トラック運転手として18年働いてきた中で、今でも忘れられない先輩ドライバーがいます。

お疲れ様です。ギガ子です。

生涯現役を貫く72歳のYさん。そこまでして走り続ける理由とは?

私のトラック人生を変えるきっかけにもなったので是非シェアさせてください。

この記事で分かること
  • トラック運転手が直面する老後のリアルと「貯金なし」のリスク
  • 「トラック運転手の年金」受給額の実態と、厚生年金の落とし穴
  • 老後資金はいくら必要なのか? 今から間に合う具体的な防衛策
  • 「70代」まで現役で働き続けるための現実的な選択肢

「貯金なし」で老後を迎えるトラック運転手の過酷な現実

Yさんの仕事は過酷なフリー便です。

定期便ではないので、毎日決まった荷物や行き先があるわけではなく、その日にならないと何を運ぶのか、どこに行くのか分かりません。夜中に出発することも多く、いつ帰宅できるかもわからない働き方です。

私もやってたフリー便。刺激があっていろんなところに行けて、若い時は楽しいです。ただ、70歳を超えて続けるには体力的にも、精神等にも相当厳しい仕事だと思います。

ある日の早朝、配送先の待機場でYさんが静かにタバコを吸っていました。一点を見つめ、顔には活気がなく、長年街道を走ってきた疲れが垣間見えました。

私は以前から気になっていたことを思い切って聞いてみました。

「Yさん、もう72歳ですよね?この仕事かなりきつくないですか? どうしてそこまで働くんですか?」

すると、少し沈黙した後、ため息混じりでこう答えました。
「きついよ。でもな、貯金もねぇし、年金もねぇから働かないとやってけねぇんだ。」

私は思わず聞き返しました。
「年金もないんですか?」

「あぁ。若い頃に払ってなかったんだよ。」

衝撃でした。

ほんとにこんな人がいるんだと。納めてない人が一定数いるとは聞いてましたが、納めなかった人がどうなるのかまではぼんやりとしか知らなかったので。

70を過ぎたYさんには働く以外の選択肢がなかったのです。

トラックの「持ち込み」という働き方に潜む罠

「持ち込み」とは、自分のトラックを持っていて、会社に雇われる従業員ではなく、自分自身が事業主として仕事を請け負う働き方です。

個人事業主の一種なので、社会保険に会社経由で加入せず、国民年金、国民健康保険を自分で払う。

だから「年金などバカらしい」と払わない人も多かったんです。

トラックが花形職業だった時代には、雇われより持ち込みのが稼げるし多かったと聞いた事があります。Yさんもその一人。昔はガンガン稼げていたんでしょうね。

「その頃は先のことなんて考えてなかった。なんとかなると思ってたんだ。でも結局、なんともならなかったな。」

その言葉には後悔というより、ただ現実を受け入れているような重みがありました。「しゃーねーだろ」的な。

もちろん事情は人それぞれですし、その方の人生を否定するつもりはありません。

「トラックが壊れたら俺も終わりだ」

苦笑いでしたが、この話を聞いて私は強い衝撃を受けました。

私も転職などにより納めてない期間がトータルで5〜6年あったので。なにか重なる部分があって一気に不安になったんです。

そして貯金なし。私も同じような人生を歩んでしまうのか?

このままじゃまずいと、ちゃんと備えようと気付かされた出来事でした。

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そもそも「老後資金はいくら必要?」知っておくべき制度面の解説

では、私たちトラック運転手は、老後に向けて一体いくら準備すればいいのでしょうか?

一般的に、高齢夫婦無職世帯の平均的な生活費をベースにすると、「老後資金として約1,000万〜2,000万円が必要」と言われています。

現在の日本の年金制度は、最低でも「10年間」年金を納めていれば受給資格は得られます。

しかし、最低期間だけ納めた場合の受給額は月に数万円程度。貯金や労働がなければ、とても生きていけません。

さらに、私たちが現役時代に無視しがちな以下のコストが、老後に重くのしかかります。

  • 医療費・介護費の負担増: 年齢とともに確実に増える固定費です。
  • 住居費: 賃貸暮らしの場合、老後も家賃が発生し続けるため、必要な資金は跳ね上がります。

「入ってきた給料を全部使っても、また走ればいい」という生活を続けていると、確実にこの老後資金の壁にぶつかります。

「厚生年金なら安心」の誤解!受給額は加入期間や報酬によって異なる

ここで、「俺は持ち込みじゃなくて、会社員(雇われ)として厚生年金に強制加入してるから大丈夫だろ」と思った方もいるかもしれません。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。

【重要】厚生年金の受給額は、一律ではありません。 厚生年金の支給額は、「加入期間の長さ」と現役時代の「報酬(標準報酬月額)」によって一人ひとり大きく異なります。

長距離ドライバーとしてバリバリ稼いでいた時期があっても、歩合給の変動で給与が低い時期があったり、私みたいに転職活動で未加入のブランク期間(未納期間)があったりすると、将来もらえる額は驚くほど減ってしまいます。

まずは「ねんきん定期便」を確認し、自分が将来いくらもらえるのか、理想の生活費との「ギャップ」を把握することが重要です。

70代でも現役続行?トラック運転手として長く働き続けるためには

貯金も老後資金の準備もない場合の現実的な選択肢は、Yさんのように生涯現役で走り続ける覚悟が必要です。

運送業界は深刻な人手不足なので、シニアドライバーを歓迎する企業は増えています。

ただし、現場職は肉体労働。自分の体力と時間を切り売りしている以上、「動けなくなったら、それで終わり」です。

実際に現場では65歳くらいが退職の目安に考えている人が多いですが、70歳を過ぎても働き続ける運転手は一定数います。

もし70代まで現役を続けるなら、今から以下の戦略を立てる必要があります。

  • 体への負担が少ない業務へのシフト: 長距離から地場、バラ積みからパレット・カゴ車輸送、トラックからダンプなど、または運行管理者へのステップアップを視野に入れる。
  • 健康管理の徹底: 定期健診を後回しにせず、生活習慣を見直す。体こそが最大の資本です。

本人が働きたくても、会社側から健康や体力面を理由に乗務停止の判断をされる場合もあります。何かあっては会社側も責任を負えませんからね。

倉庫作業員などに配置されることもあると思います。その場合は運転手よりも給与が下がる恐れがありますので、運転手として続けたいのであれば健康管理は必須です。

まとめ:あなたは70代になったとき、どちらの人生を選びますか?

72歳になっても働くことは可能です。

ただ、「働きたいから働く」のと、「働かないと生きていけないから働く」のとでは、意味が大きく違います。

あの日、Yさんがつぶやいた「なんとかなると思ってた。トラックが壊れたら俺も終わり。」という言葉を、あなたはどう受け止めますか?

老後の不安は、まだ先の話だと思っているうちに、少しずつ、確実に近づいてきます。これからの生活や備えについて、今一度立ち止まって考えてみてください。

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